反町地域ケアプラザは、包括のご相談や体力測定、地域で再開したサロンや民生委員さんからの聞き取りにより、高齢者のフレイル(虚弱)が進んでいることを課題と考え、担当する地区で介護予防になる事業や勉強会を開いています。そのなかから今回は、昨年11月から始まった「ポールウォーキング」について紹介します。
ポールウォーキングを企画したきっかけは、昨年春頃に寄せられた相談でした。内容は、
「家の近くに出かける場所はありませんか?」
二度目の緊急事態宣言が解除された直後、ある地域にお住まいの方々からこのように同じような相談を受けることが多かったのです。
この地域の高齢者の皆さんは、日頃近所のジムに通ったり習い事をしたり、マンションによっては自治会が主催のサロンがあるのでそこに参加するなど、活発に動いていました。それがこのコロナの影響で、ジムが閉鎖され、習い事やサロンも休止状態になり、出かける場所がない状態でした。
こうした相談を受け、ケアプラザ5職種(包括支援センター3職種、生活支援・地域活動交流コーディネーター)と所長で話し合い、このエリアでコロナ禍でも健康づくりにつながる、居場所になるような取組を始めてみることにしました。そこで「やってみよう!」と話題に挙がったのが「ポールウォーキング」でした。誰でも1から始められる、屋外で身体を動かせる利点から「ポールウォーキング」の講座を企画しました。
民生委員さんやマンションの自治会長にも相談すると「この地域にぴったりな内容だね」「ポールを持っている人をよく見かけるからいいと思うよ」と後押しをいただき、早速この地域一帯にチラシを配って宣伝し、11月から毎週水曜日でスタートしました。
ロケーションは、この地域のランドマークでもある「ポートサイド公園」。横浜駅まで散歩もできる公園です。屋外の活動なので、雨が降ると中止になりますが、これまでずっと好天に恵まれ、ポールウォーキング日和の温かい日差しのある日に開催できています。
横浜駅東口のビル群が見え、横の川を時折シーバスが走っています。
講師の方による講話と準備体操に始まり、実践。ポールは講師の方からのレンタルと、個人で購入してマイポールをお持ちの方とそれぞれです。最初はぎこちなかった歩きも、回を重ねるごとにサマになってきます。
公園を出て歩道でポールウォーキングを行うルールを勉強し、実践もしました。
参加者は公園から歩いてすぐのマンションに住んでいる方が多いので、ご近所さんとすれ違うこともしばしば。「ポールウォーキング一緒にやろうよ!」参加者のおひとりがすれ違いざまにご近所さんに声をかけ、翌週には声をかけられたご近所さんが参加する、数珠繋ぎで参加者の数が毎回増えていました。
また、今回の取組のきっかけとなったご相談者や、包括の相談で閉じこもりがちな方にも声をかけたところ、現在ご自身のペースで参加してくださっています。
「これからも続けたい!」と参加者からのご希望により、年明けからは月2回で開催。4月から元気づくりステーションとしてスタートすることを目指して活動しています。こうした活動を通じて、地域の居場所となること、健康づくりにつながるほか、参加者同士の顔の見える関係づくりにもなっています。コロナ禍で出かける場所や運動する機会がない今だから実現できた取組かもしれません。
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